ニュージーランドのACC制度とは?

ニュージーランド

ニュージーランドへ来てから病院へ行ってばかりのふわりです。日本にいる時もよく怪我や病気をしていましたが、ニュージーランドへ来てからは特に多く、歯医者に行ったり、風邪をひいたり、膀胱炎になったり。自分でも気づかない間に体に負担をかけているんだなと感じます。

ニュージーランドでは、ACCというけがをした時の補償がきちんとしています。今回は、ACCという制度について私の事例をもとに解説します。

ニュージーランドの病院制度

ニュージーランドの病院制度は日本とは少し異なります。留学生やワーホリ生など、短期滞在者は開業医に直接行っても診てもらうことができないので、初めての患者も受け入れてくれる病院へ行く必要があります。その後、病院側が必要だと判断した場合は、専門医を紹介してくれます。

オークランドでどこの病院へ行ったらいいかわからないという方向けに、オークランドで私が通っていた病院を別の記事で紹介しています。お困りの方は、ぜひチェックしてみてください!

ACC制度ってなに?

概要

ACCは国の財源によって成り立っている制度で、けがをした際の診療費や給与などが補償されます。

対象者

制度の対象となるのは、短期滞在者を含むニュージーランドにいるすべての人です。ACCに加入申込みを行う必要はなく、滞在資格に関わらずすべての人に適応されます。万が一、ニュージーランドに旅行で訪れてけがをしてしまった場合でも、ACCの制度を利用することができます。

補償内容

病院の受診費用や自宅での治療費用、給与補償が含まれます。仕事やプライベートでけがをして通常通り仕事ができなくなってしまった場合、政府が給料の80%を最大として給与を補填してくれます。給料の計算は休むことになった前の週をもとに計算されます。

各種申請について

初診の段階では、自身でやらなければならない手続きはありません。病院を受診するとその後、病院からメッセージが届くので必ず確認してください。

1週間を超えて仕事を休まなくてはならない場合は、MyACCというウェブサイトに登録することになります。登録に必要になるので、病院にかかった際に渡される証明書と領収書を必ず保管しておきましょう。給与補償を申請する場合は、IRDナンバーなどの登録が必要になります。

注意点

この制度は診察費が無料になるというものではなく、初めて病院へかかる時は、50ドルから100ドル程度チャージされます。これはACCが一部の診察費を補償してくれた残金になるので、支払わなければなりません。

私は100ドルの診察費がかかったので、オービット保険に診察費の残金の請求を行いました。オービット保険は一般プランを契約しているため、75ドルの免責があります。病院で請求された100ドルのうち、25ドルがオービット保険から振り込まれました。オービット保険の学生プランを契約している場合は免責がないので、残金の全額をオービット保険が負担することになります。つまりオービット保険の学生プランを契約している人がけがをした場合は、病院費用はかかりません。

また給与補填については、給料の80%を政府が補償してくれるというものですが、給料補償がされるのは1週間を超えて仕事を休んだ場合のみです。つまり1週間仕事を休んだだけでは給料は補償されません。

その代わりに、職場から「Sick Leave」という給料手当をもらいます。職場によっては自分から「Sick Leave」の請求をしなければ給料手当をもらえないところもあるようなので、マネージャーに確認するようにしましょう。

【私の事例】仕事中に腰を痛める

症状

現地ローカル寿司レストランで働いていた際、14kg程度の米を運んだり炊いたりしていた時に腰を痛めました。ぎっくり腰だと思いますが、その後は全く仕事ができなくなり、約2か月ほど仕事を休むこととなりました。

診察

青いシートが問診票です。風邪の時は上半分のみを記入、今回はけがによる診察のため、下半分の記入も必要になります。この情報をもとに、ACCが治療費などを補填できるか審査します。審査が通れば診察費や治療費、給料などが補償されます。

診察してもらったところ、腰の捻挫という診断を受けました。筋肉をほぐす薬と痛み止めを飲みながら1週間安静にすることでよくなるとのことでした。その際、1週間分の仕事を休む証明書のようなものをもらいました。

薬は3種類もらいました。痛み止めが1箱、痛み止め兼炎症を抑える薬が1箱、筋肉をほぐす薬が1箱です。

薬代は診察費の中にすべて含まれていたため、お金はかかりませんでした。もし薬代費用を請求された場合も、オービット保険を契約している方はオービット保険によってカバーされるので安心してくださいね。

まとめ

ニュージーランドのACC制度について、ここまでの内容をまとめます。

・ACC制度とは、国の財源による制度でけがをした際の診療費や給与などを補償

短期滞在者を含むニュージーランドにいるすべての人が対象

・ACC制度の加入申請はない

・けがをして通常通り仕事ができなくなった場合、政府が給料の80%を最大として給与を補償(給料の計算は休むことになった前週をもとに計算)

・病院で渡される書類は大切に保管しておく

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