この記事では、ニュージーランドで最も多く利用されている現地格安保険『オービット保険』のプラン、掛け金、注意点などを解説しています。事前に知っておくべき事項を全て網羅しており、この記事を読めばご自身にとって最適なプランもわかるようになっています。
オービット保険を含む海外旅行保険全般に精通する私が、このブログを見てくださる方に合った最適な保険プラン選びをお手伝いさせていただければ幸いです。
オービット保険の加入方法や利用してみた感想、メリット・デメリットは別の記事で詳しく紹介しています。記事の最後で紹介させていただくので、よろしければ参考にしてみてください!
【本記事の内容☑】
・オービット保険『最適なプランの選び方』
・オービット保険『各プラン別料金』
・オービット保険の注意点
オービット保険を利用してみたリアルな感想については、別の記事で詳しく解説しています。オービット社との実際のやり取りなども載せているので、ぜひ申込前に確認してみてください。
オービット保険『最適なプランの選び方』
オービット保険には大きくわけて4種類のプランがあり、それぞれのプランに特徴があります。また携行品補償は必要か、農場で仕事をする可能性があるか?なども、プラン選びのポイントになります。各プランにメリット・デメリットもあるので、自分の状況に合う最適なプランを選びましょう。
オービット保険-各プランの特徴-
一般プラン(Experience NZ)
学校へ通う予定のある方、季節労働ビザで渡航予定の方を除いたすべての方は、一般プランを選ぶといいでしょう。ワーキングホリデービザでニュージーランドへ渡航予定の方にも一般プランをおすすめします。なぜワーキングホリデープランではないかについて後ほど解説します。一般プランの特徴は以下のとおりです。
- 基本的な補償(歯科治療、自宅介護費用、入院お見舞金など)が全てついている
- 医療費補償に上限がない
- 病院から紹介された整骨院、カイロプラクター、鍼灸治療も対象(上限$300/年)
『ファーム特約(Manual work cover)』
ファームや工場などで働く可能性のある人のために、ファーム特約というオプションが用意されています。フルーツ農場の場合は特約を付ける必要はありませんが、フルーツ農場に小さな牧場がついたファームで仕事をする場合は特約が必要になるため、特約をつけておくことをおすすめします!
学生プラン(International Student)
学生ビザの方、学生ビザでなくても学校へ通う予定の方は、このプランを選びましょう。他のプランに比べ掛け金が安く、補償内容も手厚くなっているので、著者が最もおすすめするプランです。
ワーキングホリデービザで学校へ通う場合も学生プランの対象です。しかし対象になる期間は学校へ通っている間で学校を卒業すると補償の対象外となってしまうので、プランの変更が必要になります。学校へ通う期間が短く多少掛け金が高くなってもプランを変える手間を省きたいという方は、初めから一般プランに申し込んでおいて問題ありません。
- 基本的な補償(歯科治療、自宅介護費用、入院お見舞金など)が全てついている
- 医療費補償に上限がない
- 医療費に免責がない
ワーキングホリデープラン(Working Holiday)
ワーキングホリデービザで滞在予定の方が対象です。このプランの特徴は、一般プランに比べ掛け金が安くなる代わりに医療費補償に上限が定められています。ここでポイントとなるのが『ACC制度』というニュージーランドでけがをした場合には別の補償があるということです。
『ACC制度』では、病院での診療費や治療費、働くことができない間の給与等を負担してくれるので、オービット社の医療費補償の上限を超えることは考えにくいです。ただ何かあった時のための保険なので、皆さんには医療費上限のない一般プランへの加入をおすすめしています。
- 医療費補償の上限がある(上限$250,000)
- 飛行機遅延や乗り継ぎミスによる補償の上限額は$400/日
- 障害時の介護費用、入院現金手当、盗難被害、緊急歯科治療補償はない
シーズナルワーカープラン(Seasonal Worker)・RSE
シーズナルワーカービザ(RSE)で仕事をする方のためのプランです。シーズナルワーカービザは農場で働くことを前提とし、ジョブオファーをもらって渡航します。シーズナルワーカーは保険加入が必須で、就労期間をカバーする十分な補償内容の保険に加入していかなければなりません。RSEビザではなくSSEビザで渡航予定の方は一般プランを申し込んでください。
- RSEビザでニュージーランドへ渡航予定の方
オービット保険『各プラン別料金』
全プラン別料金一覧表
一般Prime | 一般Lite | 学生Prime | 学生Lite | ワーホリ | シーズナル | RSE | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1か月 | 182ドル | 122ドル | 95ドル | 68ドル | 72ドル | 108ドル | 127ドル |
3か月 | 334ドル | 230ドル | 210ドル | 150ドル | 132ドル | 325ドル | 381ドル |
6か月 | 497ドル | 340ドル | 364ドル | 289ドル | 204ドル | 651ドル | 762ドル |
12か月 | 824ドル | 560ドル | 665ドル | 560ドル | 342ドル | 1,302ドル | 1,525ドル |
ファーム特約をつけた場合の一般プラン料金
ファーム特約は、農業(林業に関連する活動を除く)や建築などの肉体的な仕事をする際の補償です。※フルーツファームに農場が併設されている場合にも必要。
ファーム特約の掛け金は、ライトプランの保険料の 20%が加算されます。例えば、12 か月のプライムプラン ($824) を選択した場合、ライトプランの 20% ($112) を追加して、合計 NZ$936が掛け金 になります。
一般Lite | 一般Lite(特約) | 一般Prime | 一般Prime(特約) | |
---|---|---|---|---|
1か月 | 122ドル | 147ドル | 182ドル | 207ドル |
3か月 | 230ドル | 276ドル | 334ドル | 380ドル |
6か月 | 340ドル | 408ドル | 497ドル | 565ドル |
12か月 | 560ドル | 672ドル | 824ドル | 936ドル |
プライムプランとライトプランの違い
プライムプランとライトプランの補償内容の違いは、以下の3つの補償の有無です。プライムプランには保証がついており、ライトプランには補償がついていません。
補償内容
携行品補償
携行品は、使用期間にかかわらず代替費用(新旧交換)を補償します。購入後 12ヶ月以上を経過した衣類および履物は減価償却ベースで清算します(新品価格から使用期間の減価 償却費を差し引いた金額)。合計限度額は$30,000です。
プライム:無指定の携行品は$2,500、指定携行品は最高$10,000(オプション) ライト:補償なし(任意で個別に補償をつけることが可能)
誘拐及び身代金
$50,000を限度とし、支払われた身代金の払い戻しをします。
任意補償増額
オービット社に問い合わせを行うことで、手荷物及び携行品補償を増額することができます。
掛け金
一般プランの『Prime』と『Lite』の掛け金の差は下記のとおりです。(2024年現在)
1か月→$60ドル
3か月→$104ドル
6か月→$157ドル
12か月→$264ドル
学生プランの『Prime』と『Lite』の掛け金の差は下記のとおりです。(2024年現在)
1か月→$27
3か月→$60
6か月→$75
12か月→$159
オービット保険の注意点
ワーキングホリデープランについて
ワーキングホリデープランは、医療費のカバー上限が$250,000までとなってるので、個人的にはおすすめできません。以下は、海外での医療等の参考です。
救急車 | 150,000円~/回 |
病院(個室) | 300,000円~/日 |
ICU | 1,000,000円~/日 |
盲腸手術 | 2,500,000円 |
骨折 | 50,000~円 |
近年、その他にも、2千万円を超える海外での医療費請求が実際に起きています。ビーチで遊泳中に溺れ救急車で緊急搬送、病院に数日入院し治療を受けるだけで数千万という医療費が請求されます。
一般プランとワーホリプランの差額は1年間で$218(約19,000円)ですので、万が一の場合に備え、医療費は無制限になっているものを選ぶことをおすすめします。
携行品補償について
荷物や身の回り品は、年数に関係なく交換費用(「新品交換」)が補償されます。12か月以上経過した衣類や履物は、減価償却ベース(「新品価格から摩耗分を差し引いた金額」)で決済されます。指定できるアイテムごとの最高額は10,000ドルです。指定したすべてのアイテムの合計額の上限は30,000ドルです。
指定アイテムを加えた金額は10,000ドルまでです。アイテム、ペア、またはアイテムのセットに対する最高補償額は、指定なしで2,500ドル(学生プランは3,000)です。
免責について
一般プラン
すべての請求に75ドル※緊急用衣類、洗面用具除く
学生プラン
財産150ドル、個人賠償50ドル
ワーキングホリデープラン
事故による保険金請求は50ドル、その他100ドル
シーズナルワーカープラン
50ドル※医療費、早期帰国には免責なし
既往症について
既往症とは、すでに治癒しているけれど定期的に病院へ通ったり、長期間病院へ通っていたりしたものです。既存の病気は自動的に補償が付帯するわけではありませんが、追加料金($45)の支払いで補償を手配できる場合もあります。
既存の病状の補償が必要な場合は、オービット社に直接お問い合わせまたは保険申込み時に記入することができます。(service@orbitprotect.com)お問い合わせを行うとオービット社の医療チームが既存の病状に対する補償を提供できるかどうかを評価し、後日オービット社から連絡がきます。
まとめ
≪オービット保険≫公式サイト
ここまでの内容を簡単にまとめます。オービット保険のプランは大きく分けて4種類ありますが、ビザ及び補償内容から、一般プランまたは学生プランのどちらかを選びましょう。
・学校へ通う予定の方は学生プラン一択
・季節労働ビザをお持ちの方は、シーズナルワーカープラン
・ワーホリビザ保持者で、補償内容よりもとにかく安く済ませたい人はワーキングホリデープラン
・その他すべての方は一般プラン
『ファーム特約(Manual work cover)』
ファームや工場などで働く可能性のある人は、ファーム特約をつけましょう。フルーツ農場の場合は特約を付ける必要はありませんが、フルーツ農場に小さな牧場がついたファームで仕事をする場合っも特約が必要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。ニュージーランドでの生活が最高のものになることを心より願っています!
コメント